2016年6月
保育心理士エッセイ
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震災の中で発揮した保育心理士の底力
保育心理士会代表 牧野桂一
(保育心理士会代表・大分こども発達支援研究所所長・東亜大学客員教授) 

 保育の仕事というのは、実に幅広い知識とスキルが求められますが、実践の場で一人ひとりの子どもと向き合うとその深さが厳しく問われます。保育心理士は、それを様々なフォローアップ研修で積み上げてきているのですが、今回の熊本・大分地方で発生した大地震の中でそのような保育心理士の仕事が大きく評価されています。保育の現場は勿論、避難施設で暮らす子どもたちと保護者の支援、発達障害のある子どもたちへの対応など、困っている人たちに寄り添う保育心理士の存在は、避難生活を余儀なくされた人たちを励まし続けているといいます。

 熊本においては、保育心理士の養成を地域主催で十年以上続けています。今年度はその講座の開催も危機に直面していますが、今だからこそ養成講座とフォローアップを続ける必要があると、保育心理士・熊本のエリアマネージャーである、小代、草部、有馬、三先生方が奮闘してくれています。因みに6月26日には、熊本市内で震災の被害を受けた子どもたちや保護者へのストレスケアを内容としたフォローアップ講座が計画されています。また、子ども発達支援ステーション宇土(パレット宇土・キャンバス宇土)の保育心理士 岩崎佳奈子さんは、熊本地震で被災した子どもたちに向けて保育心理士だからこそできるストレスケアに、事業所をあげて取り組んでくれています。

 東日本大震災の時も、真っ先に保育心理士会が子どもと保護者の支援に取り組みましたが、是非会員の皆さん方の協力を得て、保育心理士にかけられている期待に応えていきたいと考えています。今回も(公社)大谷保育協会が呼びかけている義援金へのご協力をよろしくお願いいたします。
 


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