2017年10月
保育心理士エッセイ

画像

佐賀枝 夏文
(大谷大学名誉教授・高倉幼稚園園長)


『あんな事、こんな失敗がわたしを導いてくれた先生』
サガエさん

 お元気でしたか、ボクは、お会いしない間に、さまざまな出来事に出会いました。これは特別でもないのですが、人生は実にさまざまなドラマに出会わせてくれます。
暮らしのなかで、さまざまなひとと出会い、実に多彩な場面に出会います。その折々に「こころ」が動揺したり、安堵したり・・・。このことが「過去のこと」として、通過しているように考えていたのですが、実はそうでもないようです。・・・というのは、困ったこと、難題にぶつかったとき、考える余裕もないとき、茫然自失で進退窮まるとき・・・、こんな声が届くことに気がつきました。
そのとき、「おまえは、懸命に問題を解決しようとしていた、それは、実に尊いことだ。
しかし、残念ながら首尾よくいかなかったようだ。・・・少し肩の力を抜いて深呼吸をしてみなさい。そして、自分を責めてやり直しを考えていたようだが、やり直しは出来ないかもしれない、責めても解決の道は開けないだろう。いまこそ、目には見えない世界、それは「大いなるはたらき」に導いてもらいなさい。」
 さまざまに出会う出来事は、「いま、すぐ解決できることは、なにひとつありません」、時間も人との出会いも必要です。そして、いつしか、つながりや糸口が見えれば、「人生に無駄はなにひとつない」とうなずけるとおもいます。あなたが抱えたやっかい事が、あなたの人生を導いてくれる先生といえる日がきますよ。


戻る
トップページへ

画像
大谷保育協会 モバイルサービス